日本保険学会賞とは
当学会会員の保険に関する優れた研究成果を表彰することによって、優れた研究がー層盛んになることを当学会として推進するために設けられた。
保険分野の研究として、独自性・独創性・新規性のある見解を示すものであって、当学会としての研究成果の蓄積に貢献するところが顕著であると認められる著書または論文の著者に対して、日本保険学会賞(著書の部)または日本保険学会賞(論文の部)を授与している。
日本保険学会賞(著書の部):
吉澤 卓哉(京都産業大学)
『インシュアテックをめぐる法的論点』
(保険毎日新聞社、2023年)
日本保険学会賞(論文の部) :
坂井 晃介(神戸大学)
『ポリツァイにおける〈保険〉と〈保険監督〉の歴史社会学
――近代ドイツにおける私的保険組織への国家介入をめぐって――』
(生命保険論集222号掲載)
*****
なお、過去の日本保険学会受賞者、著書、論文名、掲載雑誌等は、以下のとおり(敬称略、所属は受賞時)
第13回(令和5年度)
日本保険学会賞(著書の部):
石田 成則(関西大学)
『変貌する保険事業 インシュアテックと契約者利益』
(中央経済社、2022年)
日本保険学会賞(論文の部) :該当なし。
第12回(令和4年度)
日本保険学会賞(著書の部):
新谷哲之介=東京海上日動火災保険株式会社編著
『外航貨物海上保険約款詳説』
(有斐閣刊、2021年)
日本保険学会賞(論文の部):該当なし。
第11回(令和3年度)
日本保険学会賞(著書の部): 該当なし。
日本保険学会賞(論文の部):
王 学士(高岡法科大学)
「保険金の詐欺請求に対する法的規律―英国法からの示唆を踏まえて―(2完)」
(損害保険研究 第82巻第1号掲載)
第10回(令和2年度)
日本保険学会賞(著書の部)
山越 誠司(オリックス株式会社)
『先端的D&O保険: 会社役員賠償責任保険の有効活用術』
(保険毎日新聞社刊、2019年)
日本保険学会賞(論文の部):該当なし。
第9回(令和元年度)
日本保険学会賞(著書の部): 該当なし。
日本保険学会賞(論文の部):
山下 徹哉(京都大学)
「重複保険における保険者間の法律関係に関する一考察」
(保険学雑誌641号掲載)
第8回(平成30年度)
日本保険学会賞(著書の部): 該当なし。
日本保険学会賞(論文の部):
伊藤 晴祥(国際大学)
「リスクマネジメントが企業価値へ与える影響の一考察―完備性および非完備性下での検証―」
(保険学雑誌639号掲載)
第7回(平成29年度)
日本保険学会賞(著書の部):
佐野 誠(福岡大学)
『ノーフォルト自動車保険論』 (保険毎日新聞社刊、2016年)
日本保険学会賞(論文の部):
山﨑 尚志(神戸大学)
"Do Typhoons Cause Turbulence in Property-Liability Insurers' Stock Prices?"
(Geneva Papers on Risk and Insurance – Issues and Practice 41(3)掲載)
論文へのリンク → https://link.springer.com/article/10.1057/gpp.2015.29
第6回(平成28年度)
日本保険学会賞(著書の部):
中出 哲(早稲田大学)
『損害てん補の本質―海上保険を中心として―』 (成文堂刊、2016年)
日本保険学会賞(論文の部):
古村 聖(武蔵大学)
「夫婦間交渉力と生命保険需要に関する実証研究」(生命保険論集194号掲載)
論文へのリンク → http://www.jili.or.jp/research/search/pdf/D_194_6.pdf
第5回(平成27年度)
日本保険学会賞(著書の部):該当なし。
日本保険学会賞(論文の部):
王 美 (三井住友海上火災保険株式会社)
「生命保険会社の経営破綻誘発効果の定量分析」
(保険学雑誌628号)
圡岐 孝宏(中京大学法学部)
「損害てん補にかかわる諸法則といわゆる利得禁止原則との関係」
(保険学雑誌626号)
第4回(平成26年度)
日本保険学会賞(著書の部): 該当なし。
日本保険学会賞(論文の部):
塔林 図雅(神田恵未、大阪樟蔭女子大学)
「中国のWTO加盟と保険市場ーー外資系保険会社参入の影響ーー」
(保険学雑誌622号)
第3回(平成25年度)
日本保険学会賞(著書の部): 該当なし。
日本保険学会賞(論文の部):
大倉 真人(長崎大学)
“The relationship between moral hazard and insurance fraud”
(The Journal of Risk Finance Vol. 14 No.2 2013)
木下なつき(北海道武蔵女子短期大学)
「近代日本におけるアソシエーションと生命保険ビジネス-交詢社と明治生命の関係の検討を軸に(1880-1920)-」(生命保険論集180号)
論文へのリンク → http://www.jili.or.jp/research/search/pdf/D_180_5.pdf
第2回(平成24年度)
日本保険学会賞(著書の部):該当なし。
日本保険学会賞(論文の部):
石坂 元一(福岡大学)・柳瀬 典由(東京経済大学):
「わが国損害保険業における募集チャネルと費用効率性に関する検証」
(損害保険研究第73巻第2号)
陳 大為(神戸大学大学院):
「日本の自動車保険における保険需要に関する実証研究」(保険学雑誌615号)
第1回(平成23年度)
日本保険学会賞(著書の部):
長谷川 千春(立命館大学)
「アメリカの医療保障--グローバル化と企業保障のゆくえ」(昭和堂刊、2010年)
日本保険学会賞(論文の部):
深見 泰孝(日本証券経済研究所)
「仏教系生保の破綻についてー日宗生命破綻を中心にー」(保険学雑誌 610号)
後藤 元 (東京大学大学院)
「法律の適用・解釈における保険概念の役割」(保険学雑誌609号)
(参考)日本保険学会賞について
1.学会賞創設の目的
当学会会員の保険に関する優れた研究成果を表彰することによって、優れた研究がー層盛んになることを当学会として推進するためにこの賞を設けた。
2.表彰の対象
当学会会員による保険分野の優れた研究業績および知識の向上に大きく貢献する刊行物を表彰対象とする(学会活動や教育実績については表彰対象としない)。
3.学会賞の種類
(1) 種類
「日本保険学会賞(著書の部)」と「日本保険学会賞(論文の部)」とを設ける。
(2) 著書の部
「日本保険学会賞(著書の部)」の表彰著書は、概ね、商学・経済学から1冊、法学から1冊の合計2冊までの選出とする。
(3) 論文の部
「日本保険学会賞(論文の部)」の表彰論文は、概ね、商学・経済学から1本、法学から1本の合計2本を毎年選出する。
4.選考対象とする論文・著書
(1) 選考対象著書
選考対象とする著書は、 前年(1月~12月)に公刊された著書で、自薦・他薦があったものすべてとする。ここでいう「著書」とは、ISSN 番号が付されたものをいう。
(2) 選考対象論文
選考対象とする論文は、以下のものとする。
(a)前年(1月~12月)に刊行された当学会誌、生命保険論集、損害保険研究の3誌に掲載されたすべての論文
(b)前年(1月~12月)に刊行された論文のうち、学会賞選考委員会に対して、推薦された論文(自薦・他薦を問わない)
(3) 推薦手続き
上記(1)の著書を推薦しようとする者は、当学会所定の推薦理由書に当該著書2部を添付して、また、上記(2)(b)の論文を推薦しようとする者は、当学会所定の推薦理由書に当該論文の抜刷2部を添付して、翌年度の4月末までに、当学会事務局に郵便により申し込まなければならない。なお、推薦手続きは、当学会誌ならびに学会のホームページに公示する。
日本保険学会賞推薦状
(4) 会員著作
選考対象となる著書や論文は、当学会会員の著作に限る。
(5) 必要在籍年数
選考対象となる著書や論文の著者は、表彰を行う日本保険学会大会開催時において、当学会に継続して1年以上在籍する者に限る。
(6) 年齢制限
選考対象となる論文の著者は、当該論文の刊行時において39歳以下の者に限る。 なお、著書については年齢制限を設けない。
(7) 共著の取扱い
選考対象となる論文や著書は、単著または、執筆者3以内の共著に限る。なお、共著の場合には、共著者全員について(4)~(6)の要件を充足しなければならない。
(8) 複数受賞の制限
過去に「日本保険学会賞(著書の部)」もしくは「日本保険学会賞(論文の部)」を受賞した者は、同一の賞を再度受けることはできない。
5.選考基準
次のいずれかに該当する論文または著書の著者に対して、日本保険学会賞(著書の部)または日本保険学会賞(論文の部)を授与する。
① 保険分野の研究として、独自性・独創性・新規性のある見解を示すものであって、当学会としての研究成果の蓄積に貢献するところが顕著であると認められるもの
② 保険分野の知識の向上に貢献するところが顕著であると認められるもの
6.表彰内容
(1) 賞状の授与
受賞者には賞状を授与する。
(2) 副賞の授与
受賞者には副賞として賞金(著書の部は5万円、論文の部は3万円)、および記念品を授与する。
以 上